日本性機能学会第29回学術総会 KOBE 2018

陰圧式勃起補助具(VED)を用いた 臨床研究データを発表しました。

【対象者】
〇男性 45~78歳 24例 IIEFスコア11.6±5.7(中程度ED/性行不可能)・EHSスコア1.7±0.9(Grade1/こんにゃく)
【治療法】
〇幹細胞培養上清1mlを陰茎海綿体へ注射し、陰圧式勃起補助具を2日おきに10分間使用。
【評価法】
〇国際勃起機能指標(IIEF)・勃起硬度スケール(EHS)の問診結果で評価しました。
〇爪及び陰茎の毛細血管の測定により末梢の血流状態を確認しました。
〇今回毛細血管観察システムを使用して少数の患者の血管パラメータを治療前後で評価しました。
〇末梢及び陰茎の血流に対する治療効果をベースライン、2週間後、1ヶ月後の血流速度、血管の太さ、陰茎血管密度で評価しました。

臨床研究の結果

すべてのED有病者が陰茎の機能及び性機能の改善を示した。

血流速度が改善

動脈の血管の太さが改善

体表層における陰茎血管密度が増加

結論

全体的に、すべてED有病者茎の機能及び性機能の改善を示した陰茎長さ円周および血管密度、毛細血管の太さと血流速度、処置前と比較して増加したED有病者が陰圧式勃起補助具の使用と培養上清投与を組み合わせた治療法を受けたとき、陰茎の脈管構造及び血流の改善に起因して、明らかに勃起機能の改善をもたらした。陰圧式勃起補助具用途及び機能に関して悪影響一切見られなかった。

今回結果は、新しい陰圧式勃起補助具及び、この治療アプローチは安全であり、勃起機能不全及び勃起機能障害の改善に満足のいく効果があることを示した。

登壇者

Dr. Ghazizadeh Mohammad, MD, PhD​

1984年   徳島大学医学部 大学院 (泌尿器科学専攻)卒業 医学博士 取得
1984年~1992年 日本医科大学 中央電子顕微鏡研究施設(助手・講師)
1992年~   シカゴ医科大学 (USA), H.M. Bligh癌研究センター(Section Head)
1997年~ 日本医科大学老人病研究所 病理部門(准教授)(前部門長)
2006年     日本医科大学賞(研究部門)
2007年~ 中央電子顕微鏡研究施設 (施設長)
2018年~ 日本性機能学会 第29回学術総会で臨床研究データ発表

1992年より4年間に亘り、アメリカ  Chicago Medical School, H. M. Bligh Cancer Research Laboratoriesにてヒト乳がんに対するTおよびTn抗原ワクチンの開発に関する研究を行う。日本医科大学在職中、病理学科、主に大学院生や研究生の学術研究論文指導に携わり、教育・研究活動支援に大きく貢献している。また長年に亘り日本医科大学雑誌「THE MEDICAL ASSOCIATION OF NIPPON MEDICAL SCHOOL」の編集委員として導いた功績がある。

TOP
Translate »