スウェーデン・Karolinska InstitutetのYlva Trolle Lagerros氏らは「硝酸薬と勃起障害(ED)の治療に用いられるホスホジエステラーゼ(PDE)5阻害薬を併用している安定冠動脈疾患患者では、硝酸薬単独の患者と比べ、死亡率や心血管イベント発生率が有意に高い」とJ Am Coll.Cardiol(2024; 83: 417-426)に報告した。
今回の結果については「硝酸薬を使用している男性CVD患者に対するPDE5阻害薬の処方は、十分な考慮が必 要とする現行ガイドラインの勧告に合致したものとなった」と結論。「質の高い全国規模の健康登録データに基 づいた観察研究であり、外部検証性は高い」としながらも、「対象はMIまたはPCIを経験した高リスクの患者群 であったこと、どのタイミングでPDE5阻害薬を服用したかの具体的な服薬状況に関する情報は得られていな い」などの理由から「同様の集団においてPDE5阻害薬の安全性と有効性を評価するランダム化試験が求められる」と付言している。
MEDICAL TRIBUNE 電子版より「ED薬+硝酸で死亡リスク上昇 安定冠動脈疾患患者が対象の後ろ向き研究」
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