ED有効率 93.3%
証明されたビガー2020の効果
Shirai M, Tsujimura A, et al.Efficacy of a new vacuum erection device (Vigor 2020) for erectile dysfunction:A retrospective study in Japan.Int J Urol. in press
順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科を中心とした多施設で、「勃起不全に対する陰圧式勃起補助具(ビガー2020)の治療効果に関する後ろ向き観察研究」(研究実施期間:倫理委員会承認日 ~ 2024年3月31日まで)という共同研究が行われました。本研究の結果、ビガー2020を使用するとEDが改善し、性交が可能となることが明らかになりました。この研究結果の論文は「International Journal of Urology」に承認されています。
勃起不全に対する陰圧式勃起補助具(ビガー2020)の治療効果に関する後ろ向き観察研究
[演者]白井 正人:1
[共同演者] 佐野 正孝:1、安野 雄太:1、石川 圭介:1、谷口 あゆみ:1、呉 昭正:1、上坂 由佳:1、野崎 泰治:1、福原 慎一郎:2、岩佐 淳:3、小林 和弘:4、加藤 淳:5、辻村 晃:1
1:順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科、2:大阪大学医学部泌尿器科、3:岩佐クリニック、4:Dクリニック東京、5:東京・新橋イーストクリニック
[オブジェクト]
ホスホジエステラーゼ5阻害剤(PDE5i)は、勃起不全(ED)の第一選択治療薬ですが、効果のない患者の約30%に存在します。真空勃起装置(VED)はEDガイドラインのセカンドラインですが、メーカーの撤退により、日本では長い間入手できませんでした。新しいVED、ビガー2020®(株式会社A&HB、東京、日本)が製造され、日本の医薬品医療機器総合機構(PMDA)による医学的承認を取得し ました。ビガー2020のED患者を対象に、臨床診療におけるレトロスペクティブ観察研究を実施しました。
[方法]
EDで外来を受診し、二次治療としてビガー2020で治療した20歳以上の男性患者を分析しました。性機能は、質問票[勃起硬度スコア(EHS)、勃起機能の国際指数(IIEF)、射精機能障害を評価するための男性の性的健康質問票(MSHQ-EjD)]を使用して評価されました。
[結果]
ビガー2020の使用前後を評価できた参加者は34人で、平均年齢は57.85歳(27-86歳)でした。EHSおよびIIEFの合計スコアは、すべての参加者でビガー2020の使用により有意な改善が観察されました。経腟挿入ができなかったEHS2以下の患者様16例中14例(93.3%)がEHSを1ポイント以上改善し、10例(62.5%)の患者様が経腟挿入可能なEHS3以上に改善されました。IIEFだけでなく、ビガー2020使用後のEHSが3以上の患者さんのMSHQ-EjDにも有意な改善が見られました。
《 有意な改善効果を証明 》
EHSスコア(p<0.001)・IIEFスコア(p<0.027)・SHIMスコア(p<0.002)
【出典】https://academic.oup.com/jsm/article/21/Supplement_2/qdae002.127/7618386
【翻訳】株式会社A&HB